再会はあるのか。〝野獣〟藤田和之(53)が一転して、2日の名古屋大会で激闘を繰り広げた「Good Looking Guys(GLG)」率いるジェイク・リー(35)を高評価だ。

 対戦前は「リーさんがノアに来てベルトを持って、ノアが潤いましたか? お客さんが入りましたか?」「何がグッドルッキングだよ。グッドルッキングよりもグッドマネーだろ」と痛烈な批判を口にしていた。

 そんな因縁の相手との一戦は序盤から激しい攻防に。開始早々、互いに一歩も引かずにエルボーを打ち合ったかと思えば、緊張感のあるグラウンドの攻防を繰り広げる。さらにジャーマンとブレーンバスターで投げ合って両者ダウンするなど、スーパーヘビー級にふさわしいド迫力の戦いを繰り広げた。

 30分では決着がつかずドローとなったが、大会後に帰り支度をしながら取材に応じた藤田は「彼は素晴らしいね! やる前まではスカして気取ったヤツだなと思っていたけど。いやー、素晴らしい!」と評価を180度変えて絶賛。その理由を「立ち振る舞いかな。あとはいい意味で、遠慮なく来てくれたからね。打撃でも寝技でも、思いっきり来てくれて、そこに俺へのリスペクトを感じたよ」とハイボール缶をグイっとあおった。

 そんなジェイクは31日の東京・後楽園ホール大会でイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.のGHCヘビー級王座挑戦が決まっており、試合後には「今、決めた。ベルトを取ったら、真っ先に指名してやる…」と早くもベルトをかけた〝再戦〟を希望された。

 これに野獣は「喜んで。彼が取って、もし縁があればぜひ」とニッコリと笑顔をつくり応じた。果たして、王座をかけた再戦はあるのか。全てはジェイクの王座戦次第となる。

 なお、藤田は話し終えると水筒にハイボールを注ぎ「もういい? これから俺は〝居酒屋新幹線〟やらなきゃいけないから…」との言葉を残して、足早に名古屋駅に向かった。