パリ五輪レスリング女子53キロ級代表・藤波朱理(20=日体大)の現状について19日、女子日本代表の金浜良ヘッドコーチ(HC)が明かした。

 藤波は右ヒジを脱臼した影響で、19日に都内で行われた女子代表合宿の公開練習を欠席した。金浜コーチは「全治3、4週間の部分しか私は聞いていない。こっち(合宿)でもいろいろやることはあったけど、やっぱり出られないということになった。手術を受けて、何日か入院することになる」と説明した。

 大目標となるパリ五輪への出場には影響がない見込みだ。「藤波(俊一)コーチとも話をした。私たちもいろいろな脱臼をしてきた人を見てきて、パリまでには全然問題ないと思う」と強調した。

 それでも、出場予定だったアジア選手権(4月、キルギス)は欠場となり、パリ五輪へはぶっつけ本番で挑む可能性が高くなった。金浜HCは「今日の合宿を見てもらった通り、ここでやるスパーリングが一番内容が濃くなる。逆に言えば、ここでしっかり合宿をこなしておけば、試合の時は相手が弱く感じると思う。そういう意味では、国内で調整した方がいいかなと思う」と今後の見通しを語った。

 この日の合宿ではパリ五輪76キロ級代表の鏡優翔(22=東洋大)も体調不良で欠席した。約5か月後に迫る五輪に向けて、徹底した健康管理が求められそうだ。