血は争えないということか。大相撲春場所12日目(21日、大阪府立体育会館)、大関豊昇龍(24=立浪)が新入幕の尊富士(24=伊勢ヶ浜)を小手投げで下して9勝目(3敗)。初日から11連勝の新鋭に黒星をつけ、優勝争いに踏みとどまった。取組後は「同級生だし、負けたくなかった。星を落とさないように頑張っていきたい」と残り3日間へ気合を入れた。

 大関昇進後の豊昇龍は〝ヒール化〟が加速。今場所は10日目の結びで変化を見せ、佐渡ヶ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)から「大関らしい相撲を取ってほしい」と苦言を呈された。昨年の九州場所でも立ち合いのじらし行為で審判部から注意を受けている。先場所は14日目に突然休場し、優勝争いの行方を左右する横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)との大一番が消滅。一部の親方衆を激怒させた。

 その豊昇龍は、2月12日に都内で大関昇進披露宴を開催。叔父の元横綱朝青龍(43)も出席者に名を連ね、壇上であいさつに立つことまで予定されていた。ところが、元横綱は最後まで会場に姿を見せずじまい。関係者によると〝ドタキャン〟だったという。現役引退から10年以上たった今も、お騒がせぶりは相変わらずのようだ。

 豊昇龍も、このまま叔父と同じ路線を突き進むのか。見習うのは、土俵上の強さだけにしてもらいたいところだが…。