さっそくの大暴れだ。巨人・オコエ瑠偉外野手(26)が3日の中日戦(バンテリン)から今季初昇格し、いきなりマルチ安打をマークした。チームは2―5で敗れて3連敗を喫したが、未完の大器の復調は好材料となった。そのオコエは世界中から祝福を受けたドジャース・大谷翔平投手(29)と真美子夫人(27)にまつわるある〝呪縛〟から解き放たれていた。

 開幕を二軍で迎えたオコエに出番が巡ってきた。攻守で活躍した梶谷がこの日「左膝の違和感」のため登録抹消。「7番・中堅」で先発起用されたオコエは5回に中前打、9回には左前打を放ち「自分の中では早めに(昇格が)あるのかなって思ってました」と胸を張った。

 キャンプでは持ち前のパンチ力を見せていたが、打撃不振に陥ったオープン戦は打率1割2分まで落ち込んだ3月中旬に二軍行きを命じられた。阿部監督から「右打ちが苦手だから。自分で課題は分かっているから、それを練習した方がいい」と課題を与えられ、再びはい上がってきた。

 その一方、オコエは二軍降格と同時期にある〝しがらみ〟から解放されていた。それは大きな注目を集めた大谷のお相手探し。2月29日に結婚を電撃発表した大谷は当初、真美子夫人を公開していなかった。そのため、スーパースターのハートを射止めたのは誰なのか…と世界中が躍起になった。

 実はオコエの妹で女子バスケットボール元日本代表のオコエ桃仁花(25=ジーロング・スーパーキャッツ)と真美子夫人は富士通レッドウェーブで4シーズンを過ごした元同僚。桃仁花が「TikTok」で真美子夫人と一緒に踊る動画を公開するなど親友関係にあった。

 桃仁花は大谷とも親しく、一緒にバスケットボールをする写真も公開している。当然、真美子夫人のことも知っていたものの、大谷が秘密にしていた以上、オコエサイドから名前を漏らすわけにはいかなかった。兄のオコエもモヤモヤを抱えていたが、3月15日の韓国出発前に大谷が夫人を公開。ようやく口外できるようになったオコエは「(大谷が夫人を公開して)本当に良かった」と笑顔を見せていた。

 そんなことも影響したのか(?)、その後のオコエは二軍戦で打率3割9分3厘、9打点と絶好調を維持。一軍昇格と結果につなげてみせた。「自分の中では全然、バッティングの調子が悪いなとかっていうのはなかった」。もう〝爆弾情報〟を隠す必要もなくなったオコエの逆襲が始まる。