ノアの潮崎豪(42)が15日、大相撲の元横綱でプロレス・格闘技でも活躍した曙太郎さん(享年54)の告別式に参列し、曙さんから受けた〝衝撃〟を明かした。

 全日本プロレスにも在籍していた2人は、ともに2013年に入団し、15年に退団した。潮崎は「いまだにちょっと信じられないし、信じたくないところもある。7年の闘病生活の前に、横綱と戦わせてもらったことは、自分の中で財産です」と早すぎる別れを惜しんだ。

 15年5月には3冠ヘビー級王者だった潮崎が、曙さんに団体最高峰のベルトを奪われた。フィニッシュは当時の必殺技「ヨコヅナインパクト(パイルドライバー)」を改良し、両手をクラッチする「ファイナルヨコヅナインパクト」だった。

潮崎(手前)を破った曙さんのファイナルヨコヅナインパクト(2015年)
潮崎(手前)を破った曙さんのファイナルヨコヅナインパクト(2015年)

「3冠ベルトをかけて横綱とタイトルマッチができたのは、自分の中で大きかった。ヨコヅナインパクトでさえ、あれだけの威力があったのに…。ファイナルは腕を一緒に抱え込むパイルドライバーで、普通のパイルドライバーとは違って横綱の重さ、衝撃が本当にすごかった。ヨコヅナインパクトとしての技の強さは、曙さんにしか出せないものでしたね」と、自ら体感した驚異の威力を振り返った。

 曙さんは明るく優しい人柄で知られる。「全日本を退団した時も、気にかけていただいて食事した。曙さんも抜けるタイミングだったので『お互いプロレス界で、どこで再会するかわからないので、それまで頑張りましょう』という言葉をかけていただいた」と話し、故人との別れをしのんだ。