6日の広島戦(マツダ)に4―4で引き分けた阪神が遠征先での「時間の使い方」を見直す必要性に迫られている。

 今遠征から再び不要な外食や外出を禁じる「外出禁止令」が敷かれるため。新型コロナウイルスに選手5人が集団感染した件で、内規違反があったことが明らかになり、7月以降、名古屋や広島など東京以外の遠征地で制約付きの外出・外食「許可日」を設けていたが、そんな特例も撤廃される。

 では〝缶詰め〟となった滞在先ホテルでは、どう過ごすべきなのか。ある球団のトレーナー関係者が奨励しているのが、温水と冷水の両方につかる「交代浴」だ。

 部屋の浴槽に「温」と「冷」の水を交互に入れてつかるわけだが、浴槽は一つしかないため、水の入れ替えを含めると2時間程度は時間がかかってしまう。それでも「浴槽につかりながらiPadを見える位置に置いて、試合の映像を見て研究したりとかは聞いたことがありますね。体を休ませて、思考は巡らせているということでしょうね」(前出トレーナー関係者)とのことで、ソフトバンク・柳田や、日本ハム・西川などが交代浴を取り入れ、前年と変わらぬ好成績を残しているほか、チームでは本塁打王を争う大山も行っているという。

「滞在先でのルーティンを確立している選手は、やはり故障しにくい『ケガに強い選手』が多い気がします」(同)

 阪神はすでに2度、コロナ感染における行動過程で、世間の非難を浴びているだけに〝3度目〟の失敗だけは避けたいところ。「お部屋時間」での進化を残り試合でのパフォーマンスにつなげたい。