降板どころか――。俳優の綾野剛(40)が主演するTBS系日曜劇場「オールドルーキー」第1話(26日)の平均世帯視聴率が11・2%だったと27日、発表された。まずまずの発進となった。「ガーシー」ことユーチューバーの東谷義和氏が綾野に対する疑惑をブチまけたことで、同作の一部スポンサーがCM降板する可能性も取りざたされたが、実際は〝5倍増〟だった。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)

 綾野は同ドラマで、現役を引退した元サッカー日本代表を演じている。第1話の平均世帯視聴率は11・2%、平均個人視聴率は7・2%。嵐の二宮和也が主演した前クールの日曜劇場「マイファミリー」第1話(4月10日)は世帯12・6%、個人7・6%だったため、及第点と言っていい。

「オールドルーキー」は放送前から注目度が高かった。東谷氏が5月配信のユーチューブ動画で、綾野の女性関係を含めた〝飲酒問題〟を追及。このため、同作でスポンサーの1社のサントリーがCM降板する可能性が取りざたされ、一部週刊誌では「スポンサーがなかなか決まらない」などとも伝えられた。

 ところが、フタを開けてみれば、サントリーは降板どころか、むしろ〝5倍増〟でCM出稿した。

 広告代理店関係者の話。

「『マイファミリー』でスポンサーを務めたサントリー、花王、日本生命、スバルは全社、『オールドルーキー』でもスポンサーを続けました。綾野さんをめぐって飲酒を通した女性問題が浮上したので、サントリーの動向が注目の的。ところが、同社の酒類のCM放送は『マイファミリー』第1話で金麦の1回だけだったのが、『オールドルーキー』第1話では金麦、トリス、レモンサワー、グリーンハーフ(チューハイ)、プレミアム・モルツの計5回もあったんです」

 これには綾野もホッとし、感謝しただろう。

「スポンサー各社は、現時点では綾野さんの疑惑を不問に付すと判断したと思われます。あくまで、綾野さんに対してではなくドラマ『オールドルーキー』に対するスポンサードだと。特に、サントリーはこれからの夏商戦に向け、酒類を積極的に押し出したい思惑もあったでしょう」(前出関係者)

 サントリーに「オールドルーキー」の7月以降も引き続きCM放送するか取材したが、同社担当者は「大変申し訳ないですが、個別の広告出稿に関する詳細はお答えしておりません」と話した。

 かつて「半沢直樹」(2013、20年)などヒットドラマを世に送り出した名門の日曜劇場で、綾野は無事に滑り出した格好。ただ、東谷氏はさらなる〝ガーシー砲〟を準備しており、最終話を迎えるまで心配は尽きなさそうだ。