格闘技イベント「RIZIN.17」(28日、さいたまスーパーアリーナ)で、10月に開幕するライト級GP出場権をかけたサバイバルマッチに出場した川尻達也(41)と北岡悟(39)のベテラン2人は、明暗がくっきり分かれた。

 第6試合でアリ・アブドゥルカリコフ(25=ロシア)と対戦した川尻は口の中から流血しながらも、3ラウンドにマウントを奪うなど終始圧倒し、判定3―0で勝利。一昨年4月以来、約2年ぶりの白星に「連敗が続いて自信が持てなくて、それでも辞められなくて…今日やっと勝てたぞー! RIZIN王者に俺はなる! 格闘技、最高!」と叫んだ。

 続く第7試合に登場した北岡はジョニー・ケース(30=米国)と対戦。タックルを仕掛けてグラウンドに持ち込もうとするも、逆に潰されて強烈なヒジ、パウンドにさらされてしまう。1ラウンド終了時にはセコンドに支えられてコーナーに戻ったが、その後も自分の力で立ち上がれずTKO負け。タンカでリングを下りることになった。

 また、第5試合で廣田瑞人(38)と対戦した“シン柔術マジシャン”ことホベルト・サトシ・ソウザ(29=ブラジル)は、強烈な右のパンチを顔面に叩き込みぐらつかせると、そのままパウンドで圧巻のKO勝ち。RIZIN初戦となった4月の北岡戦に続き、まさかの打撃での激勝に「ごめんね、みんな。今日もまた柔術、ちょっとだけね」と苦笑いしたが、GP出場権をほぼ手中に収めた。