格闘技イベント「RIZIN.31」(24日、神奈川・ぴあアリーナMM)に臨む大相撲元十両貴ノ富士のスダリオ剛(24)が進化を見せつける。

 現役米軍兵SAINT(28)と対戦を控え、22日にオンラインで行われた個別会見に出席。6月のシビサイ頌真戦で総合格闘技初黒星を喫し、再起がかかる一戦に向け「アメリカでやってきたことができればいいなと。殴り合いになるんじゃないですかね。相手が引かなければ」と体中から自信をみなぎらせた。

 2か月間の米国武者修行では、米UFCやベラトールに参戦する選手たちが集うジムでトレーニングを続けた。技術だけでなく、大きく成長したのは精神面だ。シビサイ戦では相手のカーフキックを警戒し脚に集中がいってしまったが、今ではどんなシチュエーションでも対応できる自信があるという。

 また、大麻使用が発覚して7月に日本相撲協会から懲戒解雇処分を受け、その後に警視庁から大麻取締法違反の疑いで書類送検されながら不起訴処分となった双子の弟、元十両貴源治について聞かれると「(連絡は)特にないですね。格闘技に誘いたい気持ち? 全くないですね。同じ世界でやっていくのは僕としては嫌だなというのがあるので。相撲界にいた時から結構嫌だった」と毅然とした態度で答えた。

「今まで戦った4試合とは違うなと、全体的に見てもらえれば。(大みそか決戦への思いは)ないと言ったらウソになるけど、今は目の前の試合しか見ていない。早く試合がしたくてウズウズしている」。はやる気持ちを抑えきれないスダリオが完全復活を証明する。