新日本プロレス22日の神戸ワールド記念ホール大会で行われたIWGPインターコンチネンタル選手権は、挑戦者ジェイ・ホワイト(26)が内藤哲也(37)を撃破。第23代王者に輝き、野望に掲げるIWGPヘビー級王座(現王者はオカダ・カズチカ)との2冠へ大きく前進した。

 スイッチブレイドが、制御不能のカリスマの野望を切り裂いた。一進一退の攻防が動いたのは25分過ぎだ。コリエンド式デスティーノを阻止したジェイは、スリーパースープレックス2連発で試合のペースを握る。

 ブレイドランナーを回避され、ドラゴンスープレックス、コリエンド式デスティーノで反撃されたものの、正調のデスティーノ、さらにリバースフランケンは許さない。強烈な張り手から内藤が狙ったバレンティアを切り返すと、カウンターでついにブレイドランナーを炸裂させ激闘に終止符を打った。

 試合後のリング上では、内藤のマイクパフォーマンスをバレットクラブ形式のパロディーで披露し、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのファンの神経を逆なでした。そして「この俺が初めてIWGPとIC、2本のベルトを巻く男になる」と高らかに宣言。その直後、この日のセミで鷹木信悟(36)とのシングル戦を制した後藤洋央紀(40)の挑戦表明を受け、V1戦での激突が急浮上した。

 ともあれ内藤との抗争で勝利を収め、史上初のIWGP&IC同時戴冠への切符を手に入れたジェイは「俺の存在を否定したいやつがいるなら、勝手に否定すればいい。後藤は恥ずべき存在で、本来なら挑戦者に値しないが(IWGP戦線にいる)オカダ、SANADA、飯伏(幸太)、EVIL…お前らの存在は常に追って見ているぞ」と勝ち誇った。

 一方で敗れた内藤はノーコメントで会場を後にした。ベルトとともに今年1月から掲げ続けてきた「2冠」の野望をそっくりそのままジェイにかっさらわれた格好のカリスマは、果たしてどこへ向かうのか――。