MF久保建英(19)が所属するスペイン1部ヘタフェはホセ・ボルダラス監督(57)との契約を今季限りで解消するもようだ。18日、スペイン紙「アス」電子版が報じた。

 16日のレバンテ戦では途中出場の久保が劇的な決勝弾をたたき込んで来季の1部残留が決定。だが、ヘタフェのアンヘル・トーレス会長とボルダラス監督はすでに今後に向けた話し合いを進めており、両者合意のもと、契約をあと1年残したこのタイミングで監督交代の方針が定まった。違約金は150万ユーロ(約2億円)となるもようだ。

 ボルダラス監督はヘタフェが2部だった2016年9月に就任。チームを1部復帰に導き、18―19年シーズンは欧州リーグ(EL)にも参戦した。だが今季開幕前にトーレス会長に対し「自身のサイクルは終わった」と辞任を申し出ており、チームを離れるのは時間の問題とも言われていた。

 今年1月に久保が加入してからはその才能を高く評価。スペクタクルなサッカーを掲げる一方で、残留争いの中で守備を重視する現実的なマネジメントを見せたため、久保の起用に踏み切れない時期もあった。

 それでも最後は久保に救われた。冷遇していた若武者から「苦しい時期も全力で練習に取り組んでいたことを監督もわかってくれていた」と感謝の言葉も受けたほどだった。

 クラブは来季に向け、グラナダのディエゴ・マルティネス監督の招聘に向けて動いている。久保の去就はまだ不透明だが、ヘタフェは新たな道を進もうとしている。