【フランス・ランス29日(日本時間30日)発】世界ナンバーワン選手が待望のフランスデビューを果たした。フランス1部パリ・サンジェルマンに加入したアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(34)は敵地Sランス戦の後半21分から初出場を果たした。無得点ながら2―0の勝利に貢献し、スペイン1部バルセロナ出身の敵将も新天地でスーパースター選手の成功を確信しているという。

 2―0でリードした後半21分、背番号30のメッシがネイマールとの交代で登場。大歓声で迎えられると、32分には得意のドリブル突破で切り込み、33分には、この日2得点を決めたFWキリアン・エムバペにも好パスを送った。敵が守備的な布陣だったこともありシュートはゼロだったものの、上々の初陣だった。

 スペイン紙「マルカ」は「歴史的だった」とし「メッシが入ると大喝采が起こり、活発な動きでボールを奪ったり、相手を抜き去った。エムバペはメッシにゴールを与えようとするアクションを見せた」と報道。またメッシ、ネイマール、エムバペの共闘が実現しなかったことに「監督がネイマールと交代させたため誰もが見たかったスリーショットは形成されなかった」と伝えた。

 メッシがスペイン1部バルセロナ以外のクラブでプレーしたのは初めて。この日は短いプレー時間ながら今後の活躍を予感させたものの、世界屈指のストライカーは環境やレベル、スタイルなどこれまでとは全く違うフランスの地でゴールを量産できるだろうか。

 米メディア「ESPN」によると、バルセロナでも活躍していたSランスのオスカル・ガルシア監督(48)は戦前「メッシはフィールドで自由を持っており、いつでもゴールを決められる非常に困難な選手」とし、パリSGにはアルゼンチン代表のチームメートが多いことから連係強化にも不安はないと指摘。「彼の野心はこれまでと同じで疑いの余地はない」と明言したという。

 パリSGでは今夏にエムバぺがスペイン1部レアル・マドリードに移籍する可能性があるものの、メッシはチームとともにさらなる活躍を見せてくれるはずだ。