フランス1部パリ・サンジェルマン(PSG)で〝全権選手〟となった同国代表FWキリアン・エムバペが、意外な選手の獲得を要望して注目を集めている。

 エムバペはレアル・マドリードとの入団合意を破棄して破格の条件でPSGへの残留を決め、編成面での権限も与えられたと現地では指摘されている。

 そうした中で今夏の補強にもさまざまな要望を出しているが、意外な選手がターゲットになった。

 スペインメディア「フィチャージェスネット」は「PSGのスターは、リバプールの最も重要な選手の1人の獲得をパリの理事会に要望した。PSGは中盤を強化する緊急の必要性を抱えており、モナコにいる間に同僚だったMFファビーニョ(リバプール)の署名を要求したとみられる」と報じた。

 エムバペはかつて所属したモナコでファビーニョと同僚だった。そこで現在はリバプールで世界屈指の選手に成長したファビーニョと再びコンビを結成しようと画策しているのだ。

 かつての同僚をチームに加入させようとするのは自然な動きとも言えるが、実はこの2人の間には最近ある騒動が起きていた。

 エムバペは南米メディア「TNT Sports Brasil」のインタビューで「アルゼンチンとブラジルはW杯に向けて高いレベルでゲームをしていない。南米のサッカーは欧州ほど進んでいない。そのため前回のW杯から見ても、欧州勢が勝つ」と南米勢を〝格下扱い〟して大きな波紋を呼ぶことに。これにブラジル代表のファビーニョが「エムバペが言うほど(南米サッカーは)簡単ではない。ブラジルとアルゼンチンが欧州でプレーしていたら最初にW杯の出場権を得るだろう」と猛反発して対立が鮮明になっているのだ。

 2人は和解したのか、それとも単純に実力を重視しての補強なのか。エムバペの〝強化方針〟が注目を集めている。