フィギュアスケートの五輪2連覇・羽生結弦(26=ANA)が世界国別対抗戦(丸善インテックアリーナ大阪)の閉幕から一夜明けた18日、リモート取材に応じた。

 今大会はショートプログラム(SP)、フリーともに2位に終わったが、自己ベストを更新。何より最終日の練習で人類初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦し、周囲の視線をクギ付けにした。

 今季最終戦の場所、タイミングでチャレンジした理由について問われると、思案しながらこう答えた。

「お客さん入ってるとは全く思っていなかったんですけど、フリー終わった段階で体がそんなに疲れてなかったっていうのもあって、試合の場所でやっていることに意義があるかなと。あとはまた1人で練習することになると思うので、刺激が少ない中でやるよりも刺激がある、すごい上手な選手がいる中でやった方が、自分のイメージも固まりやすいかなというような意味を持っていました」

 だが、一度も成功することはなかった。あくまで練習ではあるが「はっきり言ってメチャクチャ悔しかったので。いいジャンプが全然できなかったので」と本音をチラリ。そして「もっといいです、本当は。本当はもっと(完成に)近くなっていると思います」と明かした。

 世界初のジャンプへの挑戦は今後も続く。来季、プログラムに「4A」が入っている夢を思い描きながら「この悔しさをバネに、若いときみたいですけど、ガムシャラさも備えつつ、冷静にいろんなことを分析して本当に自分の限界に挑み続けたいと思っています」と締めくくった。