大相撲初場所(13日初日、東京・両国国技館)を控えた4日、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が東京・江戸川区の部屋で稽古を行った。大関高安(28)を相手に右上手を狙う立ち合いを繰り返し9勝4敗。普段より少ない番数で稽古を切り上げた。「(番数は)こんなもんでしょう。(動きは)全体的にいい」と納得の表情を浮かべた。

 7日には横綱審議委員会による稽古総見(国技館)が行われる予定。今場所に進退をかける和製横綱は“最初の関門”を迎える。横審は昨年の11月場所で途中休場した稀勢の里に史上初となる「激励」を決議したばかり。あくまで稽古とはいえ、各委員に好印象を抱かせる相撲内容を示さなければ、その後の横審の評価にも大きく影響を及ぼしかねない。その意味でも、いまだに出稽古で他の部屋の関取衆と胸を合わせていない点は気がかり。横綱大関陣をはじめ、関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)や小結御嶽海(26=出羽海)ら若手の実力者が顔を揃える中、横審を納得させることができるのか。