尊富士に青森県が褒賞

県褒賞を受け、記念撮影する尊富士(前列中央)ら=1日午前10時20分、県庁
県職員らの出迎えを受ける尊富士=1日午前、県庁

 大相撲春場所で110年ぶりとなる新入幕優勝を果たした青森県五所川原市出身の尊富士(25)=本名・石岡弥輝也(みきや)、伊勢ケ浜部屋=に1日、同市第1号となる市民栄誉賞と、県褒賞が授与された。尊富士は「皆さんのおかげでつかみ取った賞」と感謝を述べた。

 市民栄誉賞授与式は同市役所本庁舎で行われ、尊富士と師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士、つがる市出身)、母・石岡桃子さんらが出席。佐々木孝昌市長は「新入幕力士として110年ぶりの優勝を果たし、その歴史的偉業は郷土の誇りであり、市民に大きな感動を与えた」とたたえ、尊富士に表彰状を手渡した。尊富士は報道陣の取材に「市民のおかげで優勝できた」と語った。

 これに先立ち県庁で行われた県褒賞授与式では、正面玄関で多くの県職員らが出迎え、「おめでとう」と盛大な拍手が送られた。宮下宗一郎知事から褒状を受け取った尊富士は「もっと上の番付を目指し、何度も優勝して県民に勇気と感動を与えるような相撲を取り続けたい」と抱負。宮下知事は「新たなスーパーヒーローが相撲の分野で誕生した。相撲王国青森が尊富士関の活躍で復活することを期待している。青森県全体が応援している」と激励した。

 大相撲力士が県褒賞を受けるのは、旭富士が横綱に昇進した1990(平成2)年以来、34年ぶり9人目。

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