ワタミが焼肉事業に参入、“回転式焼肉”・新業態店舗「上村牧場」の注目ポイントは？

5月中旬、ワタミが本格参入する焼肉の新業態店舗「上村牧場」(東京・南蒲田)がオープンした。薩摩牛A4ランクをアンダー4000円で“食べ放題”できる同店は、どのような勝算を立てているのか？6月11日(木)に実施されたメディア向け内覧会で注目ポイントをチェックしてきた。

「上村牧場 京急蒲田第一京浜側道店」は、京急蒲田駅から徒歩5分ほどの国道15号沿いにオープン。駐車場もあり、車で立ち寄りやすい場所だ。同店は、「美味しい牛肉を一人でも多くの方々に届けたい」をモットーにする鹿児島のカミチクグループと、ワタミの外食産業のノウハウを掛け合わせて設立。仕入れ力と、店内に導入した回転寿司店式の特急レーンをアピールしている。

焼肉の新業態店でどのような点に勝算を見出したのか。同社代表取締役会長兼グループCEO 渡邉美樹氏は次のように思いを明かした。

「国会議員時代、日本の外食産業がどうやって戦っていくかと考えていたとき、世界中の万博で“日本の和牛が圧倒的に人気”ということを知った。そして、これから日本の経済を支えるにあたって、この和牛を世界中に販売していくこと、円安ですから(海外進出で)輸出を強化していくこと、これが勝負のポイントだと実感したんです。そこで、日本のトップブランドであるカミチクホールディングスに出会って(代表取締役会長の)上村さんに私の夢を語り、合弁会社を作っていただきました。そして、店内に導入した回転レーンという技術もジョイントし、この業態に」(渡邉美樹氏)

「世界的人気の和牛・抜群の環境で育った桁違いに美味しい牛・店内のエンタメ性」が勝算ポイントだと強調した。実際に店舗に訪れたタレントのテリー伊藤氏も、そのエンタメ性に注目し、「この店はファミリーのディズニーランド。本当にワクワクする」と評していたという。

“ハレの日の家族の食卓”をイメージして設定しているという食べ放題メニューは、「ジャストミート！コース」(2980円)、「南国黒牛コース ※国産和牛食べ放題」(3580円)、「和牛マニアコース ※薩摩牛A4ランクを含めた食べ放題コース」(3980円)の3種類で展開。

写真映えも抜群の骨付きサーロイン「Lボーンステーキ」や、名前通りに“山”のような形の「マウンテンハラミ」、完熟豚・南国スイートのロース「トマホーク」など、「これが食べ放題に含まれているなんて！」と驚くような“巨大肉”も用意されている。

また、ジュワ～ッと甘味のある肉汁が広がる薩摩牛のカルビや、見応えアリな極厚牛タン、国産牛マルチョウなど、通も唸る多種多様な焼肉メニューが魅力的。おつまみ、揚げ物、麺、寿司、ブッフェで楽しめるワタミファームのオーガニック野菜、デザートなど、1回の来店では選び切れないほどの品数や、タッチパネルで注文すればすぐにレーンから飛んでくるフレッシュな肉、使用者のセンスが問われるタッチパネルシステムは、飲食店ながらエンタメ要素が盛りだくさん。

“使用者のセンスが…”とは、「網の交換」や「各種のタレ」など、本編の肉メニュー以外を注文する際もタッチパネルを使用するからだ。膨大な選択項目をチェックして、ほど良きタイミングで、ぴったりの選択をし、より充実した食事を楽しみたい。

同社は今後、5年で国内200店舗、海外10カ国で100店舗、10年で国内400店舗、海外20カ国300店舗を展開していく考えだ。回転式焼肉がどのように世界に浸透していくのか、注目していきたい。

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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