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【2019年夏の甲子園 沖縄みどころ】宮城だけじゃない!好投手たちが粒揃い 身体能力を生かしたプレーを楽しもう!

投手編〜好投手多彩で混戦模様

国吉吹
 ここ数年で最も好投手が揃った年と言っても過言では無い。

 その中でも各校が徹底マークを敷くのが、最速149キロ左腕の宮城大弥(興南)だ。侍ジャパンU-15代表として高校入学前から注目を集めたが、昨夏以降に一回りも二回りも大きく成長した。インステップから繰り出す140キロ台後半のストレートでのけぞらせ、変化球で打者を手玉に取る。春の県大会決勝では6回15奪三振、準優勝した九州大会でも26回を投げ41奪三振を記録した。ドラフト上位指名も狙える逸材だ。
 又吉航瑶(興南)も昨秋から急成長。176センチ68キロと細身だが、低めに丁寧に集めて打たせて取り、春の県大会は防御率0.45と安定した投球を見せた。

 沖縄水産は右の國吉吹、左の上原一帆の2枚看板がともにいい。1年時から公式戦を経験し、マウンド度胸は満点。國吉は打者の手元で浮き上がるストレートを武器に、秋の県大会準決勝で沖縄尚学を相手にノーヒットノーランの快投。上原は興南と対戦した秋の県大会決勝で1失点完投した。制球力に課題を残すが、負けん気を前面に押し出した攻めの投球は、見ている者を釘付けにする。

 人口約9000人の今帰仁村にある北山からは188センチの長身右腕・金城洸汰に注目が集まる。投げ下ろすストレートに加え、スローカーブやスライダーを織り交ぜたコンビネーションが光る。

 全国的には無名だが、左腕の宮城凌我(宮古工)に注目してほしい。一冬を越え、たくましくなった体躯から制球よく内外角を攻める。春は部員10人のチームを牽引し、強打の嘉手納を完封して話題を呼んだ。宮古工に敗れた嘉手納には130キロ台後半を投げる、親泊泰誠、石川銀、平典士の速球派カルテットが控える。

野手編〜沖水に強打者続々

勝連大稀
 打者では沖縄水産に期待の選手が数多い。その筆頭は長距離砲・真栄城徳二郎。パワーだけでなく、春季県大会で脅威の打率5割超を記録した打撃センスはピカイチ。まさに「恐怖の4番」だ。三木健正は大技、小技を器用にこなし、ずば抜けたミート技術も併せ持つ。平安常人は出塁率が高いリードオフマン、ケガから復帰した上原大那は身のこなしが優れている。

 走攻守の三拍子が揃った神里志温(未来沖縄)は、お手本のようなフォロースルーから野手の間を鋭く破る打球を放つ。名門・沖縄尚学で1年生の頃から4番に座る水谷留佳は、スケールが大きいパワフルな打者だ。

 身体能力が高い二遊間の選手もチェックしたい。小濱佑斗(中部商)はミート力が上がり、逆方向にも打てるように。勝連大稀はフットワークがよく、根路銘太希(ともに興南)は1年夏から二塁手に定着し、経験値は抱負だ。

 三塁手兼投手の山?慎ノ介(北山)はここぞの集中力で打点を稼ぐ。知念聖太(沖縄工)は野球部対抗競技大会で塁間走の大会記録を7年ぶりに塗り替えるほどの俊足を持つ。
 打撃に専念するため、今春、中堅手にコンバートされた大城周人(コザ)。小柄だが、楽に柵越えするフルスイングが魅力だ。
 2年生の西里颯(興南)は将来性があり、今後の成長が楽しみ。

大会展望〜“沖水”の復活なるか?

沖縄地区勢力ピラミッド
投打ともに総合力が高い興南が1歩リード。
特に投手陣は安定しており、エース・宮城大弥に加え、2番手の又吉航瑶が台頭したことが大きい。
対抗馬は「古豪復活」を掲げる沖縄水産。
個々の野球センスはどのチームよりも高く、選手層が厚いため、部内間競争の激しさがチーム力に直結している。
昨夏4強だった北山はメンバーがほとんど残っており、最後の夏にかける。
春8強の沖縄尚学は夏に向けてしっかり仕上げてくる。
中部商、嘉手納も面白い存在だ。

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