文大統領(右)と金正恩氏=(聯合ニュースTV)
文大統領(右)と金正恩氏=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】約13カ月間遮断されていた韓国と北朝鮮の連絡回線が27日に復旧し、南北関係が長期間の膠着(こうちゃく)状態から脱し、回復に向かうか注目される。 南北関係は2018年、3度の首脳会談でいつになく良好になったが、19年のベトナム・ハノイでの米朝首脳会談が物別れに終わってから行き詰まった。昨年6月には北朝鮮が開城の南北共同連絡事務所を爆破し、関係破綻が懸念される状況に追い込まれた。 北朝鮮は過去にも連絡回線の再開で南北関係の改善を図った例が多く、今回も関係修復につながる可能性が少なくない。 とりわけ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の合意によって連絡回線が復旧したことから、関係が急速に改善する可能性もある。 韓国の青瓦台(大統領府)によると、両首脳は4月から数回にわたり親書を交換し、一日も早く相互の信頼を回復し南北関係を再び進展させることで一致した。 韓国と北朝鮮は過去、連絡回線の復旧に続き、高官級会談などさまざまな会談を開催して関係修復を加速させた。 現在、南北の間では朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族の再会や新型コロナウイルス対応、個人観光などの事業を韓国が提案しているが、北朝鮮の反応がなく進展していない。 韓国は北朝鮮が新型コロナウイルス流入防止のため対面会談を避ける場合、非対面方式で議論の場を設けることも検討している。韓国統一部関係者は「対面接触が制限されるため、南北の対話と交渉を円滑に行えるようテレビ会議システムを設置することも協議する」と述べた。 ただ、一部では北朝鮮の南北共同連絡事務所の爆破問題について決着をつけないと南北関係の健全な発展は不可能と指摘する声もある。当時、統一部は「相応の責任を取らなければならない」と強調したが、まだ北朝鮮は立場を示していない。統一部関係者は「南北の懸案問題を今後議論していく」と述べた。 一方では韓国が来年3月に大統領選を控えており、文政権が南北関係で成果を出すには時間が足りないとの指摘もある。
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