「新年祝賀の儀」で女性皇族は4年ぶり、愛子さまは初めてティアラを着用した=2024年1月1日、皇居・宮殿

 顔の上で光り輝くティアラ(宝冠)は、女性皇族の正礼装の装身具であり、着用する機会は限られる。今年の元日、皇居・宮殿で執り行われた「新年祝賀の儀」では、女性皇族が4年ぶりにティアラを着用して臨み、美しいきらめきが人びとのため息を誘った。

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 ティアラなどの宝飾品は、ぜいたくのためのものではない。宮殿行事や外国からの賓客を接遇する晩さん会などの場では、成年皇族は公務として、勲章とともに正装で迎えるのが礼儀だからだ。

 皇后雅子さまの頭上で光り輝くティアラは、皇后に代々受け継がれる格式高い宝冠。そのなかには、平成の時代に皇后が故・秩父宮勢津子さまから譲り受けたティアラもある。

 愛子さまは、おばの黒田清子さんのティアラを借りているが、ご身位によってティアラにも格の違いがある。

 内親王だった秋篠宮家の長女、小室眞子さんのティアラとイヤリング、首飾り、ブレスレットなど5点の宝飾品は「和光」で2856万円、佳子さまは「ミキモト」で2793万円をかけて制作された。大正天皇のひ孫にあたる三笠宮家や高円宮家の女王方の場合は、1500万円前後だった。

 人びとを魅力してやまない美しい宝冠を身に着けた、女性皇族方の写真を振り返る。

(AERA dot.編集部・永井貴子)