福井県福井市のショッピングセンター(SC)エルパを運営する協同組合福井ショッピングモールは5月16日、エルパ2階フードコートのリニューアルの概要を発表した。昨年7月に閉店した同市のソースカツ丼の人気店「ふくしん」が、フードコートに場所を移して復活。うどんチェーン「丸亀製麺」が県内SCに初進出するなど、合計6店舗が入居する。開業日は7月19日。

 フードコートはこれまで2店舗120席で営業してきたが、「家族連れがカジュアルに食事を楽しめる場所がほしい」との声があり拡充を決定。呉服店など複数店舗に施設内移転してもらった上で、2階東側1011平方メートルに300席規模のスペースを確保した。総事業費は非公表としたが、県の新福井方式によるショッピングセンター支援事業補助金5千万円を活用する。

 ふくしんは1973年に開店し、50年の節目を迎えた昨年7月に閉店。閉店時の店主橋爪節子さんは、店舗再開に向けた多くの提案を断ってきたが、「福井の味をなくしてほしくないという(エルパの)熱意にうたれた」と話す。同協同組合の佐々木国雄専務理事は「あれほど支持されていた店がなくなるのは寂しい。地域に根差した営業という理念は共有できると思い、長い時間をかけて粘り強く話をしてきた」と経緯を説明した。