◆米大リーグ ドジャース11―2ブレーブス(4日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が4日(日本時間5日)、本拠地・ブレーブス戦に「2番・DH」で先発出場。3回に右中間席へ自身6試合ぶりの8号ソロを放ち、沖縄県で生まれたロバーツ監督が保持していた日本出身の選手のド軍在籍時の最多本塁打記録を更新した。

 3回先頭の第2打席だった。エルダーの90・2マイル(約145キロ)直球を捉え、少し詰まりながらも右中間席まで運んだ。打球速度103・4マイル(約166・5キロ)、飛距離392フィート(約119・5メートル)、打球角度34度。ベンチに戻ると、満面の笑みでバンザイするロバーツ監督と両手でハイタッチした。

 この日の試合前の取材では“球団記録保持者”だったロバーツ監督が「昨日、ギフトをもらったんだ」と大谷からサプライズがあったことを明かした。大谷が6号ソロを放ち、記録に王手をかけた先週のワシントンDCでは「(大谷が)記録を抜いたらポルシェをもらうのはどう?」と記者から問われた指揮官は「それはいい考えだね(笑い)」としていたが、その会話を大谷が聞きつけ、サプライズを実行した。しかし、そこは大谷だった。「翔平は小さなポルシェを持ってきてくれたよ」とロバーツ監督。並んだ記念に本物ではなく、ミニカーを贈呈したのだった。

 いたずらの仕掛け人は意外な人物だった。誰のアイデアだったか聞かれた大谷は「これはワトソンさんがやったらどうかと言ってたので」と告白。すると、その隣からクスクスと笑い声が聞こえてきた。その人物はドジャース専属の地元放送局「スポーツネットLA」のレポーター、キルステン・ワトソンさん。いつも大谷らをすぐ隣で取材する姿が日本でも話題の美女で、スラリとした長身は選手にも負けない存在感だ。

 「笑ってもらうのは好きなので、何かあればまたやりたいなと思います」という大谷。次に何か起きた時も、仕掛け人はワトソンさんかもしれない。