タンパク質は体の材料になる!

ロカボでは糖質の代わりにタンパク質をたくさん摂ることをおすすめしています。実は2000年代から日本人のタンパク質の摂取量が急激に減少し、今では1950年代と同じ水準にまで落ち込んでいるとされています。現在の栄養バランスが推奨された頃、タンパク質は「食べすぎると腎臓を痛める」といわれていました。しかし、2013年と2019年に発表された米国糖尿病学会のガイドラインでは、タンパク質の摂取量と腎臓機能には因果関係がないと明記されています。

タンパク質は筋肉や肌、髪、爪などの材料として使われるほか、ホルモンや代謝酵素、免疫物質になるなど、体内で抗体をつくるためのさまざまな働きをしています。つまり、タンパク質は体をつくる大切な材料となるものなのです。1日のタンパク質摂取量の目標は、体重1kgあたり1.2g以上。体重60kgであれば、1日72g以上で、できれば90 g(体重1㎏あたり1.5g)は食べたいところ。

タンパク質が多く含まれる肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品などの組み合わせを楽しみ、ロカボを継続しましょう。タンパク質は筋肉の材料になるものですので、筋力が低下した高齢者ほど積極的に摂ってほしい栄養素です。まずは1食20g以上を目安に摂るようにしましょう。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田悟