駅利用者も思わず立ち止まるアームストロング砲=武雄温泉駅構内

 武雄温泉駅の新幹線・リレー特急改札口そばにアームストロング砲が出現した。1989年に復元されたものを、武雄ロータリークラブが武雄市に寄贈。これまで各種企画展で公開されてきたが、常設展示されたことはなかった。

 佐賀藩のアームストロング砲が戊辰戦争(1868〜69年)で威力を発揮したことは有名だが、武雄鍋島家でも幕末期に西洋から相当数、輸入していたとされる。市には大砲の照準器が残されており、アームストロング社の社名も刻まれている。

 今年は武雄鍋島家の洋学関係資料が国重要文化財に指定されて10年目。夏には企画展もあり武雄が西洋の先進的技術を取り入れ、日本の近代化に貢献したことをアピールする機会にもなる。関係者は「大砲だけでなく、町の魅力でも乗客を驚かせたい」と話している。(澤登滋)