(長壁綾子撮影)


 虫歯でない歯まで抜いてしまった歯抜き師の「しかい」は、怒った患者から逃げるために松の木に登る。すると、木が揺れ、綱渡り中の軽業師「そうべえ」が綱から落ちてしまう。

 無事だったそうべえを「手遅れだ」と誤診する医者の「ちくあん」。彼らを修行に連れ出す山伏の「ふっかい」。4人が吉野の山へ向かうと、崖崩れに巻き込まれたり、クマが出てきたりと大騒ぎで…。

 1978年の「じごくのそうべえ」から続くシリーズ第7作。失敗ばかりの4人を包み込むようなおおらかな物語。愉快な花見のはじまりじゃ!

 1650円。童心社=電話03(59765)4181。