女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2020年3月17日 記事は取材時の状況)
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お酒に酔うのはとても楽しいことですが、泥酔ともなってしまうと時に命の危険を伴うことも。今は結婚して子どもが生まれ、すっかり落ち着いた亜希子さん(仮名・34歳)も、ほんの数年前までは深酒をして記憶を飛ばすことがしょっちゅうだったとか。今回は彼女の数多い失敗談の中でも特に印象深いエピソードを聞きました。
友達と飲んでベロべロに酔っ払う
しかし、そんな目撃情報など些細な話だ、と亜希子さん。友達に抱えられてどうにか埼京線のホームまで辿り着いた亜希子さんは、自宅がある埼玉県の浦和に帰ろうと高崎線に乗り込みました。普段ならば埼京線で赤羽まで行き南浦和駅で降りるのですが、その日はたまたま先に来たのが高崎線だったので、それを使って赤羽に戻るつもりだったとか。しかし。
「いつもなら混んでるのに、ラッキーなことに座れたんですよ。恐らく私の様子を見かねた親切な方が座らせてくれたんだと思いますけど。で、そのまま案の定爆睡。そこからの記憶は途絶えました」
階段から転び落ちて病院に運ばれる
「まだ酔いが回っていた私は、その時点でも足取りはフラフラだったと思います。そしてわけもわからず駅の外に出る階段を降りようとした時に、足を滑らせてそのままゴロゴロと転がり落ちてしまいました。物凄い悲鳴をあげたせいで人がちょっと集まって、私を覗き込んでいたことは記憶にあります。でも、そこで私は完全に意識を失いました」
亜希子さんが次に目覚めたのは、ストレッチャーに乗せられてCTスキャンにかけられるその瞬間でした。医者からは「このまま安静にして、今日は入院してください」と言われたのですが、亜希子さんはそれを泣きながら拒否。「帰ります! 帰して! 帰して!」と大暴れしたとか。
「実は翌日から彼氏と鎌倉に旅行に行く約束をしていたんです。キャンセルして嫌われる恐怖の方が勝ってしまって、とにかくタクシーで朝までに自宅まで帰りたい、と。私が余りに泣くので医者も根負けして帰してくれました」
激痛に絶えながらデートを乗り切る
熊谷から浦和まで約1時間半。タクシー代は深夜料金を含めて15000円ほど。亜希子さんが自宅に着いたのは夜中の3時くらいでした。ベッドまで辿り着いた亜希子さんは、それから泥のように眠ったとか。しかし、その時の亜希子さんの体は完全に半身を打撲しており足は捻挫(ねんざ)。物凄い痛みを伴う旅路を笑顔で乗り切ったそうです。
「ちなみに、この話は彼氏……現・旦那なんですけど未だに知りません。まあ、同じくらいの泥酔を旦那は幾度となく目撃しているので今さら驚かれないでしょうけどね(笑)」
とはいえ亜希子さん、この酒癖が娘に遺伝してないことを祈る、と真剣な表情で語っていました。
―シリーズ「危機一髪だった瞬間」―
<文/もちづき千代子・イラスト/やましたともこ>
【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama