日用品はスーパーの特売日に買ったり、ドラッグストアでポイントで買ったり、ネット通販でポイントが2倍つく日を狙ったりと、お得に買うことをいろいろ工夫している人が多いはず……が、実は、見落としがちな「節約の落とし穴」があるんです。

全国の主婦を取材して、お金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが解説します。

洗濯用液体洗剤はmlまたはgあたりの単価をチェック!

節約上手さんは、たとえばお肉を買うとき、値段シールに印字された価格ではなく、100g当たりの単価をチェックします。

価格は同じ200円のお肉でも、正味量150gなら133円/100gですが、正味量200gなら100円/100gで、こちらのほうがお得。最近の値段シールは100gあたりの単価が印字されているものが多く、親切です。

さて、同じことが日用品を買うときにもあてはまります。特に液体タイプの洗濯用洗剤を買うときは、10mlまたは10gあたりの単価を確認することが重要です。

ボトル容器のキャップの大きさに注目!

その際に注目したいのが、容器のキャップの大きさ。というのは、一般に、キャップが大きい液体タイプの洗濯用洗剤は1回に使用する洗剤の量が多いからです。

上の写真の2つのキャップの場合、左側の大きいキャップのほうの液体洗剤は、水量30lあたりの使用量の目安は、「キャップ1/4」で25ml、一方、右側の小さいキャップのほうは、水量30lあたりの使用量の目安は、「キャップ1/4」で10ml。

同じ「キャップ1/4」でも、もともとのキャップの大きさが違うので、使用量の目安は、大きいほうが小さいほうの2.5倍の量になります。

同じ水量あたりの使用量が多ければ洗剤の減り方が早い

同じ水量あたりに使用する量が多ければ、洗剤が減るのが早くなります。上記の例で、ボトル容器の容量が同じなら、大きいキャップの洗剤は小さいキャップの洗剤よりも2.5倍の早さでなくなるということです。

さて、問題なのは値段。キャップが大きい洗剤のほうが、キャップが小さい洗剤よりも、10mlまたは10gあたりの単価が安いとしても、同じ水量あたりの使用量が多ければ、減り方が早いので必ずしもお得とは言えません。

購入の際には使用量の目安をチェックして、どちらがお得かを見極めることが肝心。その際に参考になるのが、キャップの大きさというわけです。

液体タイプの洗濯用洗剤は1回、ボトル入りを買うと、あとは詰め替え用を買うことが多いので、キャップの大きさをほかの商品と比較することはあまりありませんが、新規でボトルで買う場合には、チェックするのがオススメです。

特売品のまとめ買いにも注意!

日用品には賞味期限がないので、買いだめしても腐るものではありません。が、買いだめは1カ月分の日用品費の予算の範囲内までに。

家計は1カ月の収支を赤字にしないことが大事。いくら安いからといって、買いだめしたせいで予算オーバーして、家計収支が赤字になるのはNGです。日用品の特売は定期的にあるので、安さにつられて買いだめするよりも、予算キープを優先させましょう。

チューブ入りのものも使い切る

gあたりの単価を計算してお得なものを買ったとして、最後まで使い切らなかったら、何gかを損していることになります。

使い切りで特に注意したいのが、歯磨き粉、洗顔料、ハンドクリームなどのチューブもの。残量がわずかになってくると、中身を出すのが難しくなってきます。「もうこれ以上は出せない」と思ったら、最後はチューブをハサミで半分にカットして使い切りましょう。カットしてみると、まだ結構残っているものです。

まとめ

液体タイプの洗濯用洗剤を買うときはmlまたはgあたりの単価を計算して、安いほうをチョイス。さらに、同じ水量あたりの使用量が少ないものを選ぶのがポイント。その際にはボトル容器のキャップの大きさを参考に。そして、せっかくお得に買ったものは、最後まで使い切ることが大事です。

■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。

構成/サンキュ!編集部