青森県重宝などを納めている南部町の「隅ノ観音堂」に飾られていた大型の絵馬を調査したところ、江戸時代中期の「千匹絵馬」と確認されました。

「千匹絵馬」は、江戸時代中期の1767年に奉納された木製のものです。高さ89センチ幅1メートル42センチ、薄い板2枚を上下に重ね上の部分に屋根が付いています。

1頭当たりおよそ3センチの大きさの馬が墨や顔料でちょうど1千頭描かれています。

「千匹馬」の馬が集合した形が3つの頂を構成していて、青森県の南部地方を象徴する名久井岳を表現しているということです。

【隅ノ観音堂の所有者 堀内重男さん】
「当時は、多分農家が多くて馬とか牛で農耕していましたので、それの安全を祈願してやっているのが絵馬だと思っていました」
「皆で見てもらいたい」

南部町教育委員会によりますと、当時の民間信仰を伝える貴重な歴史資料として、この絵馬を数年後に開館予定の町立博物館で展示・公開することを検討しています。