「セクストーション」。

【映像】ビデオ通話すると女性が全裸に…! 「ちょっと筋肉見せて」から始まる地獄とは?

 この言葉は、「性」を意味するセックスと「脅迫」をさすエクストーションを掛け合わせた造語でSNSやインターネット上のやり取りを介して性的な画像や動画を得るだけでなく、「もっと過激なものを送らなければネットにさらす」などと脅しをかけ、金品などを要求すること。

 アメリカでは国内の被害状況を問題視しFBI(米連邦捜査局)は注意喚起を促す動画や画像などを作成。注意喚起のキャンペーンを大々的に打ち出している。

 しかし、日本ではまだ聞きなじみのないセクストーション。

 実際の被害状況について、ポルノ被害の相談や支援を行うNPO法人ぱっぷすの金尻カズナ代表に話を聞いた。

 「約1年半前は月20件ほど被害相談があったが、今は60〜70件に増えている。被害相談の中には男性児童の相談も少なからずあり、小学生から学生、社会人の方まで狙われている」

 今、日本でも被害が急増して、なんと小学生までも標的にされているという。

 ネット犯罪でも発信者情報開示請求で相手の身元特定ができるようになっているが、加害者が東南アジアや西アフリカであった場合、日本の国内法が使えず、取り締まりが難しい。

 そんな中、インスタグラムを運営するメタ社がセクストーションから少年少女を保護するための新しい安全機能を試験導入すると発表した。ダイレクトメッセージに送られるヌード画像を自動的に検出してぼかしを入れたり、送信する前によく考えるようユーザーに警告するものだ。

 とはいえ、SNS全盛の時代。誰もがさらされているセクストーションのリスク。特にどんなところに注意が必要なのか?

 金尻代表は「ビデオ通話は弱みになる」と強調した。

 「例えば、知り合った女性に『ビデオ通話しようよ』と誘われてかけると、相手が既に全裸。そして『君、体つきいいね。ちょっと筋肉見せてよ』などと誘導されて脱ぐと録画されており、『インスタのフォロワーに送りつけられたくなければ、決済プラットフォームで10万払え』と脅される」

 日本でも増加傾向にあるセクストーションの被害を広げないためには「相談」と「ブロック」が重要になってくると金尻代表は注意を促す。

「とにかく一人で抱え込まないこと。これは一人で抱え込むことによって犯罪が成立するビジネスモデルだ。これは防ぎようがないが、だからといって諦めるわけではなく、とにかく早期にブロックすることが、さらなる被害の防止に繋がる。お金を振り込まないことが、拡散防止につながる」
(『ABEMAヒルズ』より)