【MLB】ドジャース4‐3ブレーブス(5月3日・日本時間4日/ロサンゼルス)

 強豪ブレーブスの絶対的な守護神を打ち砕いた大谷翔平の値千金の同点打が、まるでWBCで伝説となったイチローのタイムリーを彷彿させると話題を呼んでいる。

【映像】WBCのイチローを彷彿させる大谷の劇的同点打

 ドジャースの大谷翔平投手が「2番・DH」でスタメン復帰を果たしたこの試合はナショナル・リーグ東地区の絶対王者、ブレーブスとの一戦。ともにシーズンで100を超える勝ち星を積み重ね、世界一の筆頭候補として挙げられるチーム同士の今季初の顔合わせは延長戦にもつれ込むという熱戦となった。その中で大谷が見せた一打が「WBCのイチローそっくり」とファンの間で話題になっている。

 問題のシーンが生まれたのは10回裏。1点ビハインドのドジャースは規定により無死二塁というシチュエーションからプレーがスタート。1点をリードしたブレーブスは守護神のイグレシアス投手を登板させて逃げ切りを図り、先頭のベッツ内野手をライトフライに打ち取り、1死二塁という場面で大谷の打席が回ってきた。

 この日は2盗塁を決めるなど足では魅せた大谷だったが、肝心のバットの方は2打数ノーヒット。しかも今季はここまで得点圏で打率.184と勝負弱く、ここでも不安視された。実際、イグレシアスのチェンジアップ攻めに翻弄され、わずか3球でカウントは1-2と追い込まれてしまった。

 しかし、イグレシアスが外角低めに投じた4球目、142キロのチェンジアップを大谷が叩くと、打球はイグレシアスへとはじき返すような当たりでセンター前ヒットとなり、二塁ランナーのテーラーがそのまま生還。ドジャースは土壇場で3-3の同点に追いついた。

 追い込まれた状況はもちろん、センターに弾き返した弾道はまるで2009年のWBC決勝の韓国戦でイチローが放った伝説の勝ち越しタイムリーとほぼ同じ。誰もが打ってほしいと願った場面での一打を決めた大谷の姿は、かつてのスーパースターにダブって見えたことだろう。

 これで勢いに乗ったドジャースは延長11回裏、期待の若手であるパヘスがサヨナラタイムリーを放ち勝利。東西の横綱同士の一戦を見事に制してみせた。まるで15年前のイチローを彷彿させる大谷の一打を見たファンからは「WBCだ」「イチローやん「イチロー谷」と絶賛の声が相次いで寄せられた。(ABEMA『SPORTSチャンネル』)