【WRC】第5戦 ラリー・ポルトガル(5月12日/デイ4)

 世界ラリー選手権(WRC)でディフェンディングチャンピオンのカッレ・ロバンペラ(トヨタ)が見せた激走が、ラリー終了後も世間を賑わせている。

【映像】荒れるグラベルで199km/h到達の衝撃シーン

 最終日デイ4の、最後SS(スペシャル・ステージ)22「ファフェ」は、ステージ最後にあるジャンプスポットが名物。さらに今年のSS22は、タイムの上位5名にボーナスポイントが与えられる「パワーステージ」ということになっている。

 デイ2までトップをキープして好調だったロバンペラは、前日のデイ3でマシンをコース脇の木にぶつけて激しく横転、デイリタイアとなってしまった。そのため、この日は心機一転、パワーステージでポイントを獲得すべく、集中を高めてステージに臨んでいる。

 まずはラリー2カテゴリーのマシンたちが出走し、ロバンペラはラリー1カテゴリーで最初に走るマシンとしてスタート。小高い丘に設置されたグラベル(未舗装路)のコースを砂煙を上げながら疾走し、特にポルトガルの砂は柔らかく滑りやすいが、次々に迫ってくるコーナーを無駄のないドリフトを決めながら颯爽と駆け抜けていく。

 それまでラリー2の走りを眺めていたこともあり、ロバンペラのマシンは圧倒的なスピードが出ているように感じられたが間違いではなかった。映像下部に表示されるスピードメーターは、なんと時速199キロに到達! ステージラストのジャンプスポットも見事な大ジャンプを決めて、フィニッシュしている。

 この脅威のスピード映像を観ていた視聴者からも、「はえーw」、「1と2でここまで違うかよw」、「ラリー1はグループBより速いから」などと、その速さに驚くコメントが多く集まった。

 最終的にロバンペラはこのSS22で3番手タイムを計測して、見事「パワーステージ」ポイントを獲得。ラリー・ポルトガル終了時のトヨタチームのマニュファクチャラーランキングは、首位のヒョンデとわずか4ポイント差の2位となっている。次戦「ラリー・イタリア サルディニア」での活躍に期待が高まる。

(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)