5月2日は郵便貯金の日!

1875年5月2日、東京府下の郵便局と横浜郵便局にて郵便貯金の業務が開始されました。

今回は「貯金」と「預金」の違いなど、「違いの分かる人」になれる郵便貯金の豆知識をご紹介します。

■「貯金」と「預金」の違い
一般的には区別されずに使われていますが、厳密には対象の金融機関によって違います。

「貯金」は、ゆうちょ銀行、農協、漁協などに預けるお金のこと。1875(明治8)年にイギリスの郵便貯金制度を手本に日本の郵便貯金が誕生した際、savingsを訳して「貯金」という言葉ができたとされています。

一方の「預金」は、銀行、信用金庫、信用組合などに預けるお金のこと。1873(明治6)年に第一国立銀行(旧第一勧業銀行、現在のみずほ銀行)が誕生した際、depositを訳して「預金」と言われるようになりました。

ちなみに、現在のゆうちょ銀行で提供しているのは、厳密には「郵便貯金」ではなく「貯金」です。

2007年の郵政民営化の際、定期性の定額郵便貯金などは「郵便貯金」として支援機構に引き継がれましたが、通常の郵便貯金はゆうちょ銀行に「貯金」として継承されました。

■何年も引き出さなかった貯金はどうなる?
ゆうちょ銀行の貯金は、他の金融機関と同じく最後の取扱日か満期日から10年たつと「休眠口座」として使えなくなりますが、窓口で手続きすれば引き出せます。

ただし、郵政民営化の前、2007年9月30日以前の定期性の郵便貯金は、旧郵便貯金法の規定により満期後20年2カ月を経過しても払い戻しの請求がない場合、権利が消滅してしまいます。

貯めたまま忘れてしまっている古い郵便貯金がないか、この機会に確認しましょう!

■マスコットキャラが民営化でクビになった!?
郵便貯金のマスコットキャラだった「シマリスのきょうだい」を覚えていますか?

木の実を蓄え森を豊かにするイメージが郵便貯金のマスコットに相応しいとして、郵政省時代の1962年に誕生。10万通におよぶ一般公募によって「ユウちゃん」と命名されました。

当初は男の子だけでしたが、1990年に発注を受けたサンリオによってデザインが一新され、妹の女の子も誕生。こちらも公募によって「アイちゃん」と名付けられました。

郵便局内の掲示物などで活躍し、郵便貯金の普及に貢献しましたが、2007年の郵政民営化の際、ゆうちょ銀行に引き継がれずに姿を消しました。

お手元にノベルティがある方は、大事にしてあげてください!

この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。