主要国でも大きい男女の賃金格差を是正するため、政府が対策づくりに乗り出す。関係省庁にまたがるプロジェクトチーム(PT)を立ち上げ、24日に初会合を開いた。とくに格差が大きい業界に働きかけを強め、欧米先進国並みの水準に近づける。

 「女性活躍の取り組みは産業ごとにばらつきがある。男女差が大きい大企業を中心に、産業ごとの推進方策を実行する必要がある」

 岸田文雄首相は会合でこう述べた。岸田政権は物価高を上回る持続的な賃上げの実現を掲げる。その対策の一つとして目をつけたのが、諸外国に比べて低い女性の賃金水準を底上げすることだ。

 PTの座長には、雇用や賃金を担当する矢田稚子首相補佐官が就き、厚生労働省や総務省、金融庁、経済産業省などの幹部クラスがメンバーに加わる。6月をめどに課題を浮かび上がらせる。