横浜市教育委員会は、児童数が急増している市立東戸塚小(戸塚区)について、敷地内に分校を設置する方針を決めた。同じ敷地に分校を設置するのは全国的にも珍しいという。9日の定例会で報告された。

 同小はJR戸塚駅の東側にある。市教委によると、学区内でマンション建設などが進み、昨年5月1日時点で1025人の児童数は、2029年には一般学級だけでも1470人まで増える見込みだという。

 ただ、学校の敷地面積は約2万7千平方メートルと、市立小の平均の2倍超の広さがあることから、敷地内に分校を設置することになったという。

 これまでに保護者や地域住民などで構成する検討部会が審議を重ね、今年1月に分校設置案を盛り込んだ意見書を決定した。市の学校規模適正化等検討委員会が3月にこの意見書を市教委に答申することを決めたという。

 本校に1〜3年生、分校に4〜6年生が通う予定。具体的なスケジュールは未定だが、現在の校舎は老朽化が進んでいることから、建て替え工事などをした上で、分校の設置に進むという。

 市教委によると、教室の増築などで対応する場合と比べ、より多くの教職員を配置できるほか、2校に分けることで学校運営上の負担も軽減できるという。

 市内では、児童数の急増を受けて20年に市場小(鶴見区)の近くに10年間限定の「けやき分校」を設置したケースもある。(堅島敢太郎)