パレスチナや、東日本大震災後の福島県飯舘村を取材した映画監督の古居みずえさんが撮った映画の上映会が、6月30日と7月1日、二本松市市民交流センターで開かれる。上映会の主催者は「映画を通してパレスチナや、飯舘村の現状を知ってもらいたい」と話す。

 古居さんは島根県出身で、1988年からパレスチナを取材。2011年5月からは全村避難を余儀なくされた飯舘村に通い、これまでも「飯舘村の母ちゃんたち―土とともに」(16年)を制作した。

 上映されるのは、パレスチナの女性を追った「ガーダ パレスチナの詩」(30日午前10時半〜)と、パレスチナでたくましく生きる子どもたちの姿を追った「ぼくたちは見た ガザ・サムニ家の子どもたち」(1日午前10時半〜)、飯舘村で牛と共に生活していた女性を追った「飯舘村 べこやの母ちゃん―それぞれの選択」(30日と1日、いずれも午後1時〜)。30日は各回定員100人、1日は同60人。それぞれの上映後に古居さんのトークショーもある。

 企画したのは、二本松市在住で翻訳家のクレアリー寛子さん。震災後の福島県内を撮ったドキュメンタリー映画の自主上映会を国内外で10回以上開いてきたクレアリーさんは「土地を追われたパレスチナと飯舘村。なにか共通点を見いだせてもらえたら」と話す。

 観賞は無料。パレスチナへの募金を呼びかける。問い合わせはクレアリーさん(080・7431・7092)へ。(滝口信之)