札幌市豊平区のマンション駐車場で2日午後に倒れているのが見つかり、死亡した子どもは、同マンションに住む3歳の女児と3日、確認された。死因は脳挫傷だった。北海道警はマンションの外階段から転落した可能性が高いとみて調べている。

 道警によると、女児は外階段の近くで倒れていたという。外階段の壁は高さ約115センチで、女児の身長は約100センチだった。踏み台になるようなものはなかったという。道警は、女児が階段の各階にある約15センチの壁の隙間から転落した可能性も視野に捜査している。

 女児の自宅は10階建てマンションの中層階。外階段への扉は中から押すと開くが、自動でロックされる構造で、外からは開かない。捜査員が現場に到着した際、すべての階の扉は閉まっていた。

 外階段には、女児が上の階に移動した痕跡があったという。道警は外階段に出た女児が建物内に戻れなくなり、入り口を探しているうちに転落した可能性もあるとみている。

 窓や扉を開ける機会が増えるこれからの時期は、子どもの転落事故の危険性が高まるという。東京消防庁によると、2019年から23年までの5年間に同庁管内では5歳以下の子ども65人が住宅の窓やベランダから転落して救急搬送されている。政府広報オンラインでは、子どもから一瞬たりとも目を離さないのは困難なので、窓などに補助錠を付けたり、ベランダや窓の近くに物を置いたりしないなど、安全な環境整備を心がけるよう呼びかけている。(長谷川潤、佐藤亜季)