札幌市が金融特区を目指すGX(脱炭素化)を担当する市職員が長谷川岳参院議員(自民)と面談するために頻繁に東京出張をしたり、威圧的な言動を受けたりしたとされる問題で、共産党市議団が10日、秋元克広市長に申入書を提出した。

 申し入れでは、GX関連以外の職員にも長谷川氏から威圧的と感じる言動を受けた職員がいないか把握に努めることや、長谷川氏の対応のために業務量が増えることがなかったのか確認することなどを求めている。

 また、GXを担当する職員の出張命令書に「身体的負担を考慮して便を選択」「急きょ前泊が必要になった」「急な用務で書類をそろえることができなかった」などの記述があることをあげ、「職員が多忙を強いられた様子が見て取れる」と指摘した。

 これまでに、札幌市職員が2023年度に長谷川氏との面談を含む目的で東京に出張していた回数は延べ284回(約2千万円)に上り、他の道内選出国会議員と比べて突出していたことがわかっている。これに対し秋元市長は会見で「特に問題があるという認識はない」との認識を示している。(原知恵子)