佐渡金銀山遺跡(新潟県佐渡市)の世界文化遺産登録を目指す同市の渡辺竜五市長は21日、花角英世知事や県内の市町村長との懇談後、取材に「佐渡の価値を信用して(結果を)待っていたい」と話した。

 この日は花角知事と新潟・三条・佐渡地域の市町村長との懇談会が田上町内であった。懇談会は非公開で、終了後に取材に応じた花角知事によると、メインテーマの一つが佐渡金銀山だったという。

 佐渡金銀山については、世界遺産登録の適否を巡ってユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関イコモスが近く、評価を示すことになっている。渡辺市長は今の心境を「まな板の上のコイ」と表現。「価値は大丈夫だろうと思うが、世界遺産はこれまでもどんでんがえしもある。本当に緊張して待っている」と語った。

 さらに「市町村のみなさんも大きな期待をされている。新潟全体が魅力あるエリアと知ってもらう一つの契機が佐渡の世界遺産だ」とし、各市町村と連携を図る考えを示した。

 花角知事は「佐渡金山の世界遺産登録を契機とした県内全体の観光振興、交流人口の拡大につなげていく、そういう取り組みをしっかりやっていきたい」と話した。(井上充昌)