夏の全国高校野球選手権大会で、暑さ対策のために「2部制」が初めて導入される。19日、大阪市内で開かれた第106回大会の第2回運営委員会で決まった。

 2部制が導入されることについて、昨夏の第105回記念大会を制した慶応(神奈川)の森林貴彦監督(50)は「夏の一番暑い時間帯は体力的にも厳しく、その中での試合は体を削りながらやる感じ。まずは歓迎したい」と話した。

 さらなる「選手ファースト」が必要とも言い、「例えば開催をドームと併用すれば、昼間にもできる。『聖地』として甲子園にこだわることからもう少し離れられれば、また色んな案は出てくると思う」とした。

 夏24回出場の広陵(広島)の中井哲之監督(61)は「暑い中で試合をやるのが(夏の)風物詩でもあったと思うが、ちょっと難しい時代が来ている」。近年の暑さは「異常」と言い、「選手だけでなく、アルプス席の応援団や観客も暑い中で応援している。ほかにも考える余地はあると思うけど、まずやってみないと始まらない」と受け止めた。

 今春の選抜大会で準優勝した報徳学園(兵庫)の大角健二監督(43)は「子どもの頃から思い入れのある甲子園での試合となると、選手たちの張り切り方が変わり、疲労度は練習とは比べものにならない」とし、「運営側の負担はあると思うが、選手の体のことだけを考えれば良いこと」と歓迎した。