第71回春季東海地区高校野球三重県大会(県高校野球連盟主催)の決勝が27日、津球場であり、津田学園が4―1で菰野を破って5年ぶり4回目の優勝を決めた。3位決定戦は昴学園が7―4で宇治山田商に勝った。津田学園と菰野は5月18日に岐阜県で始まる東海地区大会に出場する。(本井宏人、辻健治)

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 四回表1死満塁、同点に追いついた直後、津田学園の2番打者・竹内巴琉(はる)選手(3年)が打席に立った。変化球を打ち返すと、打球は左前へ。勝ち越しの2点適時打となった。この回から相手投手が代わり、「地区大会で対戦していたので、変化球の軌道はイメージできていた」。

 前の打席、無死一、二塁で送りバントを失敗した。「挽回しなければ」と心に期した一打だった。

 人一倍、バント練習に時間を割いてきた。大リーグで強打者の大谷翔平選手が活躍するなど2番打者のイメージや役割が変わりつつある中、竹内選手は「昔ながらのつなぎ役が理想」という。

 二塁手として守備も手堅い。中前に抜けそうな当たりを何度もさばいて、ピンチを救った。「守備で十分貢献してくれる選手。1度のバントの失敗で評価を落とすようなことはない」と佐川竜朗監督の信頼も厚い。

 今年のチームの目標は「接戦をものにすること」。今大会でも3回戦と準決勝を1点差で勝ち抜き、優勝へと勢い付けた。「自分がつなぐことで貢献したい」。竹内選手は夏に向け、さらに技を磨くつもりだ。(本井宏人)