英イングランドの107自治体で2日に実施された地方議会選は、3日夜までに大半の結果が判明した。英公共放送BBCの集計によると、スナク首相率いる保守党は、選挙前に比べて議席数を半分ほど失う大敗となった。

 BBCのまとめでは、106自治体で開票が終わり、保守党は選挙前に比べて472議席減らした。一方で労働党は185議席、自由民主党は105議席、緑の党は73議席、それぞれ増やした。

 この地方選は、すでに労働党の勝利が決まったイングランド北西部ブラックプールの下院議員補選とともに、今年中に予定される総選挙の「前哨戦」と位置づけられてきた。保守党にとって総選挙は極めて厳しい戦いになることが改めて浮き彫りになり、14年ぶりの政権交代が起きる可能性は一段と高くなった。

 2日は11自治体の市長選もあり、保守党は4日午後時点で1勝6敗。スナク氏の選挙区を含む自治体でも敗北している。スナク氏は3日、開票作業が続くなか、「優秀かつ勤勉な保守党議員を失うことは、もちろん非常に残念だ」と英メディアに語った。

 ロンドン市長選では、現職で労働党のサディク・カーン氏が(53)が3回目の当選を確実にした。(ロンドン=藤原学思)