フランスで7日に実施される国民議会(下院、定数577)選挙の決選投票に向けて、マクロン大統領率いる与党連合と野党の左派連合は200を超える選挙区で候補者を事実上一本化した。第1回投票で得票率トップだった、極右の流れをくむ右翼政党「国民連合(RN)」に対する批判票を集めてRNの候補の当選を食い止め、右翼政党内閣の誕生を阻止する狙いがある。

 6月30日に実施された第1回投票では、RNが右派の共闘勢力と合わせて約33%の得票率で首位に立った。2位の座は左派連合「新人民戦線(NFP)」が確保し、与党連合は3番手になっている。7日には第1回投票で得票率が足りずに当選者が決まらなかった501選挙区で決選投票が実施される。

 今回の選挙では投票率が約67%と高くなったことで、得票率上位2人による争いが大半だった従来と異なり、300以上の選挙区で3人以上の候補が決選投票に残る異例の混戦になった。