開幕まで1年を切った大阪・関西万博のユニホーム用に、奈良県大和高田市の「西垣靴下」が手がけた製品が採用されることになった。同社は1万足を無償提供し、国内でトップの生産高を誇る奈良の靴下の技術と品質を世界にアピールしたいとしている。

 同社の西垣和俊社長らが15日、県庁で会見した。「エコノレッグ」ブランドで商品を展開している同社は今回、特許技術を生かし、強度と高いクッション性が特徴の主力商品「疲れしらずのくつした」を改良。テーピング技術でかかとを安定させて、万博ユニホームのスニーカーを脱げにくくした。一般的なパイル編み靴下と比べると、反発力は2倍、強度は10倍になるという。

 西垣社長は「国内で製造される靴下の6割は奈良産。高い技術と品質を万博を通じて世界に知ってもらいたい」と話した。万博用に提供する靴下は市販しないが、ベースとなった「疲れしらずのくつした」は2020年度の近畿地方発明表彰近畿経済産業局長賞を受賞している。(神田剛)