島根県吉賀町で3日、子どもたちが虫捕りを楽しむイベントがあった。昆虫好きで知られる東京大学名誉教授で解剖学者の養老孟司さんが委員長を務めるNPO法人「日本に健全な森をつくり直す委員会」が、自然に親しんでもらおうと企画し、町内外の親子ら約110人が参加した。

 イベントのはじめに、副委員長で日本総研主席研究員の藻谷浩介さん(59)が「吉賀の山に電線がないことに気づきましたか。そんな自然の真ん中で、虫捕りを楽しんでほしい」と呼びかけた。

 子どもたちは、木の下に傘を逆さに広げ、枝を揺すって落ちてきた虫を採取する方法を学んだ。広島市佐伯区の小学1年谷口結希人(ゆきと)くん(6)は、カワゲラを捕まえて担当者に特徴を確認。幼虫のときに水の中で暮らす水生昆虫と知り、「アゲハチョウが好きだけど、いろいろな虫のことがわかってよかった」と話した。

 養老さんはこの日、体調不良のため急きょ参加できなかった。(高田純一)