天皇や貴族に扮して平城宮跡を練り歩く「平城京天平行列の会」が3日、奈良市二条大路南3丁目の平城宮跡であった。2011年から開催されてきた「平城京天平祭」の中止を受け、後継団体の平城京天平行列の会と平城宮跡管理センターが共催した。

 雅楽隊の音色が響くなか、衣装をまとった約50人が練り歩くなどした。朱雀門前では西宮山口雅楽会が舞楽「迦陵頻(かりょうびん)」を披露した。小学4年の栗崎葵唯(あおい)さん(9)は「(雅楽の演奏を聴きながら)タイミングをとるのが難しかったけど、みんなの前で舞を踊れてよかった」と話した。

 平城京天平行列の会会長の朝広佳子さん(63)は「たくさんの人に行列を見ていただけて、ありがたかった。今後も天平時代を再現した事業を通して、当時の様子をみなさんに知っていただけたら」と語った。(佐藤道隆)