大阪府岸和田市は、3月の市議会で否決された2024年度一般会計当初予算案を25日に開く市議会臨時会に再提案する。19日、予算案を発表した。反対理由とされていた新市庁舎建て替え事業では、2029年度までの継続費約94億円を取り下げた。

 3月28日の臨時会で、政策的予算を削った暫定予算案が可決されていた。今回再提案する当初予算案は暫定予算も組み込んだもので、前年度比3・1%増の総額867億4213万円。

 暫定予算には、新庁舎建設地を市福祉総合センターの隣接地に変更することを求める付帯決議が全会一致でされている。市は決議を受け入れる形で、新庁舎建て替え事業費を減額補正した。

 現在地での建て替え計画には、災害リスクを懸念する声が上がっていた。計画の見直しにより、28年度を目指していた新庁舎の供用開始は少なくとも4年遅れる見通し。