【岡山】笠岡市の栗尾典子市長(56)が24日朝に初登庁し、職員約200人に迎えられて市役所に入った。職員への訓示では「私の経験は1期4年の議員生活だけ。みなさんの力を借りて新しい笠岡をつくりたい」と呼びかけた。

 前市長の時代には議会と執行部がたびたび衝突し、議案の否決が少なくなかった。栗尾市長は職員たちに「これまでの市政を否定はしない」としつつ「利害関係や対立をなくして、笠岡市が一丸となって前進したい」と強調。政策の3本柱である「まちを整える」「暮らしを支える」「子どもを守る」を中心に細やかな施策を展開したいとした。

 少子高齢化や人口減などにからみ、「自分にまだ見えていない課題がある」という。「市が抱える現実にしっかりと向き合うためには、皆さんの力が必要」「皆さんが十分に実力を発揮するよう、職場の環境を整える。そして最終的な責任を持つ。この二つが私の役目」と訴えた。

 栗尾氏は今月14日投開票の市長選で、3期目を目指した小林嘉文氏(63)に3千票以上の差をつけて初当選した。(小沢邦男)