3月20日、B1リーグ第26節の茨城ロボッツ戦に出場した千葉ジェッツの富樫勇樹が試合後の取材に応じ、同日未明に決まったパリ2024オリンピック男子バスケットボールの組み合わせについて、「個人的には良かったと思う」と印象を語った。

 昨年夏の「FIBAワールドカップ2023」で五輪出場権を獲得した日本代表(FIBAランキング26位)は、この日未明に行われた抽選の結果、フランス(同9位)、ドイツ(同3位)、FIBA男子オリンピック世界最終予選(OQT)ラトビア会場の勝者と同組になることが決定。ワールドカップ直前の強化試合で対戦したフランス、またワールドカップ初戦で対戦したドイツと再戦することになった。

「朝起きたら(渡邊)雄太からLINEが来ていて、それで知った」と明かした富樫は、組み合わせの印象について「全勝」がベストと前置きしつつ、「チームの目標としてはグループラウンドを抜けるのが目標なんですけど、各グループの1位、2位が自動で上がって、3位の上2つが得失点差で上がる。得失点差という部分でも対戦相手は大きかったと思っていたので、僕個人的にはこの組み合わせで良かったと思います」とコメント。

 続けて、「確率でいったら、アメリカ代表(同1位)とは前回のワールドカップで対戦した記憶もあると思いますけど、ああいう試合(日本代表が45−98で敗戦)になってもおかしくない相手でもあると思うので。どこが相手でも勝つことは難しいですけど、得失点差を考えると、この組み合わせは良かったと思います」と説明し、「たぶん雄太も同じようなことは考えていたと思うので。どこと当たっても難しいとは思っているんですけど、できるだけ自分たちがベスト8にいける確率というのが高い組み合わせではあるのかなと思っています」と、大舞台を見据えた。

 また、組み合わせ抽選の結果を受け、日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチが、フランス代表入りが予想される身長224センチの“怪物”ビクター・ウェンバンヤマ(NBAサンアントニオ・スパーズ)への対策として、「富樫(身長167センチ)がマッチアップする」とジョークを飛ばしていたことについては、「僕が出れば、たぶん一番身長の高い選手と一番低い選手になるので。そういう場面は必ず出てくると思います」と笑みを浮かべつつ、現時点では「コーチ陣はスカウティングすると思いますけど、Bリーグの各選手は怪我なく、全力でプレーするしかない」と富樫。

 大舞台まで約4カ月となり、「ドイツとの初戦、(ワールドカップの)リベンジをできるというのは楽しみですし、開催国のフランスとどアウェーの中で対戦できる機会というのはすごい雰囲気だと思う。想像してもワクワクしますし、そういう中でプレーするのはすごく楽しみです」と胸の内を明かした。

 なお、パリ2024オリンピックバスケットボール競技は、7月27日から8月4日にかけて開催。各グループの上位2チームに加え、3位チームのうち上位2チームを含めた合計8チームが準々決勝に進出する。

■「パリ2024オリンピック競技大会」男子 組み合わせ

グループA
OQT(スペイン)、オーストラリア、カナダ、OQT(ギリシャ)、

グループB
ドイツ、OQT(ラトビア)、フランス、日本

グループC
アメリカ、セルビア、OQT(プエルトリコ)、南スーダン