6月30日、女子日本代表(FIBAランキング9位)を率いる恩塚亨ヘッドコーチのメディアブリーフィングが開催された。

「第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)」に向けて、吉田亜沙美、髙田真希、町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)、宮澤夕貴(富士通)、本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)、林咲希(富士通)、馬瓜エブリン(デンソーアイリス)、宮崎早織(ENEOSサンフラワーズ)、赤穂ひまわり(デンソー)、馬瓜ステファニー(カサデモント サラゴサ/スペイン)、山本麻衣(トヨタ自動車 アンテロープス)、東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)の12名が内定した。

 選考基準は「走り勝つシューター軍団を高水準で表現できる」で、要素は「足を使って戦える」、「3ポイントシュートを打てる」、「5人で連続性を発揮し続けられる」という3点。指揮官は「三井不動産カップ 2024(北海道大会)」に出場した全16名を「走り勝つシューター軍団としてプレーしてくれた」と評価しつつ、「だからこそ選考は非常に難しかった。選手たちにこう話しました。『勝ちから逆算して選考させていただく』と。年齢も実績も重視していません。全員がオリンピック経験選手というのはあとで知ったくらいでした」と明かした。選考した12名一人ひとりの特徴についても口にした。

「いずれもワールドクラスの力を持っていると思っています。吉田選手はパスの能力、リーダーシップが素晴らしい。髙田選手はバスケットボールIQが高いです。センターで3ポイントを打てるし、ポストディフェンスでは1人で守りきることができる。町田選手のパスの能力はご存知だと思いますが、ボールマンディフェンスも非常にレベルが高いです。相手をシャットアウトしてくれると思っています。宮澤選手は3ポイントを決められる力を持っていますし、勝負強い。オーストラリア戦では苦しい状況でもチャンスを見つけて、シュートを沈めてくれた」

「本橋選手はIQが高く、チャンスを見つける力、嗅覚が素晴らしいです。OQTでもチームにいい影響を与えてくれたと思っています。林選手は世界一のシューターだと思っています。キャプテンシーも素晴らしく、チームのいいエネルギーの源だと思っています。馬瓜エブリン選手はドライブと3ポイントが大きな武器で、チームを鼓舞する大きなエネルギーを持っています。宮崎選手のスピードは世界一だと思っています。フルコートディフェンスも私たちにとって大きな力になると思っています」

「赤穂選手はリバウンド能力が非常に高いです。複数のポジションをカバーできるオールラウンダーという点も期待している部分です。馬瓜ステファニー選手は世界相手でも1対1で打開できる能力の高さがあると思っています。オールラウンドにプレーできるのも素晴らしい。山本選手のスコアリング能力は世界トップクラスだと思っています。特にプルアップ、ディープスリーは大きな武器です。東藤選手は複数のポジションをカバーできるオールラウンダーであり、バスケットボールIQも高いです。それでチームに相乗効果を与えてくれると考えています」

 恩塚HCは「このメンバーとともにオリンピックを戦えることをとても楽しみにしていますし、自信を持っています」と意気込み。万が一の出来事を想定し、また若手の育成も兼ねて野口さくら(アイシンウィングス)と絈野夏海(東京医療保健大学)の2名を招集していることも明かした。