【拝啓、徳島より・21】雑誌に出てくるような丁寧でおしゃれな暮らしに憧れますが、面倒くさがりな性格が邪魔をして、なかなか実現しないのが現実です。そんな時にキャンプギアの一つとして買ったDODの「アイアンうさサンドメーカー」のおかげで、忙しい日々がちょっとだけ「丁寧な暮らし風」に大変身。いつものトーストをちょっと時間をかけてホットサンドにしてみる。どんな具材を挟もうかワクワクしながら考える。ほんの少しの時間的な手間をかけるだけで、日常が少し豊かになることを教えてくれた優秀ギアをご紹介します。

●丁寧な暮らしに憧れて出会った優秀ギア


 味噌づくりや梅酒づくり、家庭菜園など、雑誌に出てくるような“丁寧な暮らし風”の趣味を試してはすぐにほっぽり出して早5年。田舎に移住したとて、理想の暮らし方を実現するのはなかなか難しいなあと思っていました。
 そんな飽き性な私でも、唯一続けている田舎暮らしらしい趣味の一つがキャンプです。自然の中で、手持ちの道具と食材だけでどうにかこうにか美味しいものを作って食べることがたまらなく楽しくて、こだわりも特に持たずに気ままなキャンパー生活を謳歌しています
 ガチキャンパーではありませんが、2023年はそれなりに出かけました。九州(大分・熊本)で約2週間のキャンプ旅をしたり、愛媛と高知にまたがる四国カルストや徳島県内の山奥に出かけたりと、自分なりのキャンプライフを続けています。
 ギアにこだわるタイプではありませんが、少しずつ必要なものを買い足していくなかで、23年に出会ってとことん惚れ込んだのがDODの「アイアンうさサンドメーカー」です。
 キャンプ飯を極上のものにしてくるだけでなく、普段の暮らしでも大活躍。キャンプと同じく「シンプルな作業にしっかり時間をかける」ことで、憧れていた理想の暮らしにちょっとだけ近づけたような気持ちにさせてくれる神アイテムです。

●アイアンうさサンドメーカーのすごいところ


 キャンプ道具を家でどのように使っているのかをお伝えする前に、まずは「アイアンうさサンドメーカー」の推しポイントを言わせてください。
見た目がいい
 のっけから見た目の話でごめんなさい。でもやっぱり、アイアンうさサンドメーカーは見た目がいい。鋳鉄製(シーズニング済)の本体とフタに、アルミ製の取り外し可能なハンドルがついていて、重さは約1.5kg。その重厚な造りが「なんか美味しいものが作れそう」というワクワク感を演出してれます。
 使えば使うほどビンテージ感が漂い、無骨な感じがとにかくかっこいいんです。テントの脇やキッチンに置いておくだけでもテンションが上がって料理が楽しくなります。
煮るにも焼くにも使える
 アイアンうさサンドメーカーは、ただのホットサンドメーカにあらず。その機能性はまさに万能と言ってもいいくらい、たくさんの料理がつくれちゃうのです。
 深さ2.5cmの本体をスキレット(鋳鉄製の厚みがあるフライパン)として使えば、簡単な煮込み料理や汁物料理ができます。牛肉を赤ワインで煮込んでみたり、ぶつ切りにした野菜でアヒージョを作ってみたり、使い方は様々です。直火OKなので料理の幅も広がります。
 浅いフタの方はフライパンとして大活躍。ソロキャンプにはちょうどいい大きさで、個人的には1人焼き肉をする際に使っています。「自然の中でカルビを3枚だけ食べる贅沢」をニヤニヤしながら味わっています。
もちろんホットサンドはめちゃくちゃうまい
 アイアンうさサンドメーカーの焼印はDODのウサギのロゴマーク。こんがり綺麗に焼き上がったウサギちゃんを見ると、食べる前から「もうすでに美味しい」と叫びたなるんですよね。
 蓋自体に重みがあるので、具をたっぷり入れてもしっかり圧着してくれるところも嬉しい。外側はパリッと焼き上げ、チーズやハムを挟んだ中身はトロトロジューシー。美味しすぎて、そして作るのが楽しすぎて、何度もホットサンドをおかわりしてしまいました。
持ち運びはコンパクトに
 重さ約1.5kgあるアイアンうさサンドメーカーですが、収納すれば意外とコンパクト。取手は取り外し可能で、さらに2分割して本体の中に収納可能です。
 付属の袋に入れれば約20cm四方になり持ち運びも簡単。「こんなに使い勝手もいいのに、持ち運びまで配慮してるなんてすごい!」と感動する人が多いのも納得です。

●普段使いのおすすめレシピ


 こうしてキャンプの大切な相棒となったアイアンうさサンドメーカー。ふとしたときに「家でも使えばいいやん」という考えに至り、フライパンや鍋と並び、我が家の調理器具のレギュラーメンバーとして加わることになりました。
 メイン料理はもちろんホットサンドですが、たまにホームパーティーでアヒージョを作るのに使ったり、オーブン料理もできるので簡単なグラタン風なものを作ったりと大活躍してくれています。
 ここで私が試したホットサンドのおすすめレシピを紹介します。食材の量は毎回適当です。冷蔵庫の残り物をある分だけ使って作っています。
照りたまホットサンド
 鶏肉(モモ肉など)を一口大に切り、玉ねぎと一緒に甘辛く炒めて、照り焼き風にします。卵は卵焼きでも半熟目玉焼きでもいいですが、個人的には卵焼きがおすすめ。ネギを刻んで塩胡椒で少し味付けした薄焼きの卵焼きを用意します。
 バターを薄くひいたアイアンうさサンドメーカーに6切り食パンをセット。真ん中が少しこんもりするように照り焼きを乗せ、その上から卵焼きをオン。食パンで蓋をしてコンロで焼いていきます。大体、片面2分半が目安。2回目以降は鉄がすでに暑くなっているので調理時間を短めにするのがコツです。
アボカドミートソースホットサンド
 前日に残ったミートソースパスタのソースを使った翌朝レシピ。食パンにミートソースをのせて、チーズとアボカドをトッピング。スライスチーズを2枚重ねて、アボガドはよく熟れたものがおすすめです。
 濃厚なソースとチーズにアボカドがちょっとしたアクセントに。残り物を美味しくアレンジできるのもホットサンドのいいところですね。
・マシュマロハチミツサンド
ちょっと甘いものが食べたいなと思った時はこれ。パンにマシュマロをこんもり乗せ、その上からハチミツをたっぷり。本体とフタにはいつもより多めにバターを塗って焼き上げます。フタを開けた瞬間の甘い香りが最高。3時のおやつの定番メニューです。

●手軽だけど、ちょっとだけ丁寧な暮らし


 具材を切って焼いて挟めば簡単にサンドイッチはできますが、そのシンプルな料理にこそゆっくりと時間をかけてみる。どうすれば美味しくできるか、どんな具材を挟めば新しい美味しさに出会えるか、ホットサンドメーカーを片手に試行錯誤する日々はとても楽しく、時間の濃度がそこだけすごく濃くなったように感じます。
 時間をかけて作ったハムチーズサンドは、“ただのハムチーズサンド”以上の味わいを感じられるのが不思議で面白いところですね。
 「丁寧な暮らし」がなんたるかは未だによくわかりませんが、その時々をしっかり楽しむことが日常を豊かにする近道なのかもしれません。しっかり丁寧に時間をかけて日々の暮らしを楽しんでいきたいなと、ホットサンドを食べるたびに思います。(フリーライター・甲斐イアン)
■Profile
甲斐イアン
徳島在住のライター、イラストレーター。千葉県出身。オーストラリア、中南米、インド・ネパールなどの旅を経て、2018年に四国の小さな港町へ移住。地域活性化支援企業にて、行政と協力した地方創生プロジェクトの広報PR業務に従事。21年よりフリーランスとなり、全国各地の素敵なヒト・モノ・コトを取材しています。